初回生産限定盤
通常盤
NEW ALBUM
THE PARK
2020.4.15 RELEASE
初回生産限定盤 (CD 2枚組)
ESCL-5383~4 ¥3,273 (tax out)
通常盤 (CD 1枚組)
ESCL-5385 ¥2,727 (tax out)

TRACK LIST

Disc 1
Mutant
紺に花
ジャンキー
絶対零度
TVアニメ「空挺ドラゴンズ」エンディング・テーマ
Unite
ソナチネ
chiffon girl
feat. Pecori(ODD Foot Works)
夜の公園
KILT OF MANTRA
yumeutsutsu
フジテレビ系音楽番組「LOVE MUSIC」4月度オープニングテーマ
Disc 2
※初回生産限定盤のみ収録
 2019年に行われたYouTube Liveの音源を収録
・2019.07.04 at TUPPENCE HOUSE I'S STUDIO
・2019.11.27 at SHIMOKITAZAWA GARAGE
衛星
(broadcast edition)
Beautiful
(broadcast edition)
未来
(broadcast edition)
(broadcast edition)
おそろい
(broadcast edition)
Unite
(broadcast edition)
Highway Cabriolet
(broadcast edition)
輝き
(broadcast edition)

LYRICS文字:石野理子

  • Mutant
  • 紺に花
  • ジャンキー
  • 絶対零度
  • Unite
  • ソナチネ
  • chiffon girl
  • 夜の公園
  • KILT OF MANTRA
  • yumeutsutsu

SELF LINERNOTES

NEW ALBUM
THE PARK
[ アルバム全曲解説 ]

SPECIAL

  • 赤い公園応援店
    オリジナルステッカー(Type.A)
  • TOWER RECORDS全店
    (オンライン含む/一部店舗除く)
    オリジナルステッカー(Type.B)
  • 楽天ブックス
    オリジナルステッカー(Type.C)
  • Amazon.co.jp (初回生産限定盤)
    メガジャケ
  • Amazon.co.jp (通常盤)
    メガジャケ

MOVIE

絶対零度
yumeutsutsu
『THE PARK』トレーラー&YouTube Live2019.07.04 at TUPPENCE HOUSE I'S STUDIO
『THE PARK』トレーラー & YouTube Live2019.11.27 at SHIMOKITAZAWA GARAGE
『THE PARK』全曲ダイジェストトレーラー

SHOKA TOUR 2020 “THE PARK”

※開催予定で準備しておりました『赤い公園 「SHOKA TOUR 2020 “THE PARK”」』につきまして、
全14公演の開催を中止する事に致しました。

  • 5月8日(金)公演中止
    東京都
    LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)
    開場18:00 / 開演19:00
    お問い合わせ:ディスクガレージ (050-5533-0888 / 平日12:00~19:00)
  • 5月17日(日)公演中止
    静岡県
    静岡UMBER
    開場16:30 / 開演17:00
    お問い合わせ:JAILHOUSE (052-936-6041)
  • 5月24日(日)公演中止
    埼玉県
    HEAVEN’S ROCK Kumagaya VJ-1
    開場16:30 / 開演17:00
    お問い合わせ:ディスクガレージ (050-5533-0888 / 平日12:00~19:00)
  • 5月30日(土)公演中止
    長野県
    松本Sound Hall a.C
    開場18:00 / 開演18:30
    お問い合わせ:FOB新潟 (025-229-5000)
  • 5月31日(日)公演中止
    新潟県
    新潟GOLDEN PIGS RED
    開場16:30 / 開演17:00
    お問い合わせ:FOB新潟 (025-229-5000)
  • 6月7日(日)公演中止
    広島県
    広島SECOND CRUTCH
    開場16:30 / 開演17:00
    お問い合わせ:夢番地 広島 (082-249-3571 / 平⽇11:00〜19:00)
  • 6月14日(日)公演中止
    香川県
    高松DIME
    開場16:30 / 開演17:00
    お問い合わせ:DUKE高松 (087-822-2520 / 平日11:00~18:00)
  • 6月20日(土)公演中止
    福岡県
    福岡DRUM SON
    開場18:00 / 開演18:30
    お問い合わせ:キョードー西日本 (0570-09-2424 / 平日・土曜11:00~17:00)
  • 6月21日(日)公演中止
    鹿児島県
    鹿児島SR HALL
    開場16:30 / 開演17:00
    お問い合わせ:キョードー西日本 (0570-09-2424 / 平日・土曜11:00~17:00)
  • 6月27日(土)公演中止
    北海道
    札幌cube garden
    開場18:30 / 開演19:00
    お問い合わせ:マウントアライブ (011-623-5555 / 平日11:00〜18:00)
  • 7月3日(金)公演中止
    大阪府
    大阪umeda TRAD
    開場18:15 / 開演19:00
    お問い合わせ:清水音泉 (06-6357-3666 / 平日12:00~17:00)
  • 7月11日(土)公演中止
    愛知県
    名古屋CLUB QUATTRO
    開場17:45 / 開演18:30
    お問い合わせ:JAILHOUSE (052-936-6041)
  • 7月18日(土)公演中止
    岩手県
    盛岡club change wave
    開場18:00 / 開演18:30
    お問い合わせ:GIP (0570-01-9999)
  • 7月19日(日)公演中止
    宮城県
    仙台CLUB JUNK BOX
    開場16:30 / 開演17:00
    お問い合わせ:GIP (0570-01-9999)
企画・制作
ソニー・ミュージックレーベルズ

SELF LINERNOTES

01.Mutant

津野
デモを作り始めた段階で今まで触れたことのない感触があったので、自分の中でも測りかねていた部分があったんです。たとえば今までであれば音圧をガッ!と増やそうとしていたところを増やしていなかったり。メロディの感じもこういった器楽的な方向に則った旋律をあまり書いてこなかったから。どういう位置づけの曲になるかわからなかったけど、他の曲が出そろってきたときに“Mutant”が1曲目であれば逃げも隠れもしないアルバムになるという確信を持つことができましたね。
歌川
こういうちょっとラテンっぽい曲のデモが米咲から送られてきたのが初めてだったので新鮮でした。でも、じつは私、小学生のときにちょっとだけラテンをかじっていたことがあったのでテンションが上がりました。
藤本
今までトライしたことのないジャンルだったので、どうしたら(自分のプレイも)一歩先にいけるかなと思ったときに、スタジオでみんなで“マツケンサンバ”を踊ったんですよ。そしたら、「これだ!」ってなって。そのノリを身体に入れつつ、ちょっとエロいことを考えながらベースを弾いたらねちっこいグルーヴが出て上手くいきました。
石野
直感的には楽しいメロディとして受け取ったんですけど、いざ自分が歌うことを考えたときにめちゃくちゃ難しい曲だなと思いましたね。レコーディングのときも歌詞の内容を自分なりに解釈しながら何回かテイクを重ねたんですけど、レコーディングの時点では、私自身の経験や考え方が追いついてなかったんだと思います。だから、そのとき感じたままに歌いました。正直、今の私のほうがこの曲を理解していると思いますね。そうやってこのアルバムを作りながら成長していった実感があります。
津野
歌詞は自分の個性の成り立ちを他者にも当てはめようとするのは違う、ということを書いてますね。この曲を作ってるときにそういうことに苛立っていたんだと思います。この社会にいるすべての人が“Mutant”として生きて、それを認め合えればいいのにと、私は思います。 

02.紺に花

津野
この曲は卒業の歌を書こうと思って意識的に作りました。卒業式が終わったあとに学校の校庭にみんなで集まって写真を撮ったりするときのことを思い出して。
歌川
この曲のデモをもらったときは「王道で最高の曲がキターッ! 売れたー!」と思いましたね。シングルになるかなと思っていたほどです。リズム的には得意なタイプでもあるので、リラックスした状態でレコーディングに臨めました。別録りしたピアノとストリングスを先にいただいたんですけど、ラスサビ前のめちゃくちゃ動くピアノに絡みにいくのもすごく楽しかったです。
藤本
過去曲でいえば“Canvas”もそうですけど、津野さんは春の曲を書かせたら天下一品なので。でも、意外とここまでストレートなアプローチは珍しいですよね。その素直な津野さんを感じられたのがうれしかったです。
石野
私自身はそこまで卒業式に特別な思い出があるわけではないんですけど(笑)、だからこそ素敵な卒業式を想像しながら歌いました。疑似体験というか。ボーカル的にはシンプルにアプローチしました。でも、好きな人を前にすると自然と声の高さって上がるじゃないですか。その感じを意識してみましたね。
歌川
超素敵。初めて知った。
津野
キュンキュンしてむせた。
一同
(笑)。

03.ジャンキー

藤本
(ベースが曲を引っ張ってるという筆者の指摘を受けて)この曲は苦戦しました。でも、たしかにベースが担ってる役割が大きいなと思います。「やるしかねぇ!」って気合を入れて「SUMMER SONIC」に出演している3ピースの海外バンドのメンバーになった気持ちで弾きましたね。
津野
全然伝わらない(笑)。
藤本
無国籍な3ピースバンドというか……。それもあって、「海外でこの曲を演奏したらどういう反応があるんだろう?」ってワクワクするし、いつか実現させたいですね。
津野
無国籍という部分とつながってくるかもしれないけど、最初は民謡ダンスのような曲を作ろうと思ったんです。それで、Logicの(プリセット)音源を触っていたらディジュリドゥの音が気になって。本チャンの音源では抜きましたけど、ディジュリドゥ始まりで作っていったんですよね。
歌川
このアルバムの曲の中でも一番と言っていいほどリズムはめちゃくちゃ難しかったですね。音楽的な属性がわかりづらいのでなかなかノリがつかめなかったです。しかもレコーディングが“凜々爛々”と同日で、そのあとに録ったから余計にテンポが遅く感じてしまって。録り終えてから「こういう曲だったんだ!」という実感が湧きました。急遽、スタジオで録ることになった落ちサビのコーラスに米咲の天才的な閃きを感じたので、そこも注目してほしいです。
津野
ありがとう!
石野
赤い公園に加入したてのときに参考音源としてこの曲のデモをもらったんですね。最初のイメージは大きい広場でガムシャラに中国舞踏を踊っているイメージでした。でも、その第一印象は今も変わってなくて。ひかりさんが言っていた無国籍な感じもあいまって、変わった形の服から蛇が出てくるイメージも湧いてくるんですよ。
歌川
すごい想像力(笑)。
津野
歌詞としては“消えない”のエピソード0みたいな感じがあるかも。“消えない”よりも楽しく踊ってるんだけど、ちょっと怖いみたいなイメージですね。個人的には激しい生き方しかできない人に聴いてもらって元気を出してもらえたらうれしいです。
石野
めっちゃわかります。夢中になってないと不安、みたいな感覚は私にもあるので。

04.絶対零度

津野
アニメ「空挺ドラゴンズ」のエンディング・テーマのために何曲かデモを作って、その中でも一番変わったタイプの曲を先方が選んでくれました。そこからアレンジもさらに変化していったんですけど、タイアップではなかなか採用されないタイプの曲を選んでいただいたことが大きなポイントで。そのことにこの数年で起きた日本の文化の変化を感じるし、私たち自身の成長も感じます。いずれにせよ、この曲をフックアップしていただいたことはとても幸運だなと思いますね。この曲はシングルにならなかったら、アルバム曲としてもっと変なアレンジをしていたかもしれない。たとえば途中にアカペラになったりとか。
歌川
しそう(笑)。ドラマーとしても大変な曲でした。デモをもらった時点で初期から知ってる人にとってはこういう曲が赤い公園らしいって言うのかなと思ったんです。でも、初期とは違う芯がある。久々にゴリゴリの変拍子を叩いたんですけど、昔は変拍子と気づかず変拍子を叩いていたんですよね。それが今は変拍子ということを(リズムの構造として)捉えられているので、逆にちょっとバカなフリをしてあえてザックリ解釈したようなニュアンスを出そうと意識しました。
藤本
最初は理子が断崖絶壁に立って歌っているようなイメージがすごくあって。この曲はみんな変則的って言うんですけど、私はけっこうイージーに解釈できました。全体的にベースラインはダンスの振り付けに近いイメージというか、覚えやすくて身体に入ってきやすい感じだと思います。
石野
自分の中の正義感や大切な基準とかすべて取っ払われてしまったときに残る一握りの希望を信じてるような曲だと思います。その希望というのは死の淵に追いやられたわけではないから感じることができるものというか……。声は太く歌っているんですけど、繊細なニュアンスも意識して。自分の日々にあるちょっとしたことも思い出しながら歌いました。

05.Unite

津野
(筆者の大名曲という指摘に)ありがとうございます。この曲はピアノで作りました。「津野米咲分野」の曲というか、すごく私らしい曲だと思います。こういうテンポのループの曲をカッコよく演奏できるようになるのが赤い公園の次のステップだなと思っていて。無理に高揚しない、でもずっとリスナーをしっかり引き連れていくようなグルーヴを出したいと思ったんです。私の中では意外とライブ曲のイメージですね。初回盤のDISC2にも音源とは全然違うライブアレンジのバージョンが入ってますけど、コード感やメロディが緩やかだからアレンジでいろいろ遊べる曲でもあると思います。あと、この曲はこういう曲調で自分がいかに踊れるかがテーマでもあって。自分が踊れないと人も踊らせられないじゃないですか。まずは自分が踊れたらそれが正解だと思ってレコーディングに臨みました。歌詞は「火の鳥」の「ロビタ」のイメージ。一つになりたい男女の願いが叶って一つのAIロボットになる話なんですけど、そのことを思い出していました。
歌川
演奏的にはこの曲もめちゃくちゃ難しかったです。こういう空気感を持った曲は大好きなんですけど、ループしていきながらゆっくり変化していく感情やグルーヴのキープが難しくて。演奏的にもランクが上がった曲だと思うし、これからライブで長い付き合いになりそうな予感がしています。
藤本
私たちは飽き性だからワンビートでループしていく曲って難しいんですよね(笑)。この曲にはジュワーと水が広がっていくようなイメージがあって。それをどう表現すればいいか悩みました。その結果、この曲もちょっとだけエッチなことを考えましたね(笑)。
石野
唯一、この曲だけレコーディングスタジオのブースを真っ暗にしてボーカルを録ったんです。レコーディング方法にもいろんなパターンがあると聞いて、その一つとして試してみようと思って。結果的にそれがいい方向に作用したと思ってます。暗いブースの中で歌詞から大切な想い出の品が置いてあるような画が浮かんできて、そこにちょっと切なさを感じながら歌いました。

06.ソナチネ

津野
この曲はストリートミュージシャンに駅前の路上で歌ってほしいな。
藤本
最高。
津野
上手く説明できないんですけど……オーセンティックな曲を書くという禁じ手を解くという部分がこの曲にも出ていると思うんですけど。でも、歌詞やメロディに対するバンドの参加の仕方に揺るぎない赤い公園らしさがあるので。かつて自分がオーセンティックだと定義していたような曲にはならないだろう、という安心感や好奇心がフル解放されていて。この曲の仕上がりはすごく気に入ってます。
歌川
私も気に入ってます。この曲は特にフィルやリズムの一つひとつを切実に、歌っているように鳴らせたらいいなと思って。曲の流れをかなり想像してからレコーディングしました。歌詞にずっと寄り添うドラムにしたかったんです。
藤本
絶品の曲ですよね。私もうっとりしながらベースを弾きました。実際に目を瞑りながらレコーディングして。本当に曲とそれぞれの演奏と歌が素晴らしくて……赤い公園もこういう曲ができるんだって胸を張りたいですね。
石野
美術館に行ったときに買ったポストカードを部屋の壁に貼ってるんですけど、“ソナチネ”を初めて聴いたときに真っ先に思い出したんです。それはジョルジュ・スーラという印象派の画家の「釣り人」という作品で。そう言えば“Unite”もあとになって絵画作品を思い出したりしました。

07.chiffon girl
feat. Pecori(ODD Foot Works)

藤本
(Pecoriに対して)よっ! 令和の色男!
津野
私はいつも歌を作ってるから、ラップの細かいことに関してはよくわからないんですよ。でも、ラップは好きだし、異文化コミュニケーションをしたいというテーマのもとに、それを面白がってくれそうな人であること、何よりラブソングということで私はかねてよりPecoriくんを色っぽい男として見ているので、Pecoriくんにオファーするしかないだろうと思いました。理子が歌う主人公をフワフワと結果的に振り回してしまうような年上の男性というストーリー性が最初から明確にあったんですけど、そういう意味でもピッタリだなと思いました。
石野
初めてデモを聴いたときはとにかくめちゃくちゃいいメロディで、イントロからつかまれた感じがありました。あとは自分にとってはちょっとチャレンジングな曲なのかもしれないと思いましたね。それは歌い方という意味で。曲が完成したときにPecoriさん様様だなと思いました。物理的な歌の比率は私のほうが多いのに、Pecoriさんのラップでめちゃくちゃ振り回されてますよね。そこがズルいなぁと思いました。
歌川
(生音のドラムは)一瞬のドラムソロで参加しているだけなので、正直何も考えずに曲を楽しませてもらいました。ほぼリスナー目線ですね。
藤本
私もこの曲に関してはベースをまったく弾いてないので、ライブでどういうアプローチができるか楽しみにしてます。

08.夜の公園

津野
この曲に多くの説明は不要でしょう。何も考えないで聴いても曲がちゃんと連れて行ってくれるラブソングだと思います。キュンキュンバリアフリーという感じで。
歌川
(漫画化されてもいいのでは?という意見を受けて)いいですね! “夜の公園”の漫画描きたい!
石野
私は主人公になったり、主人公の2人を見守る何者かになったり、いろんな視点を行き来しながら歌いました。歌いながらキュンとなりすぎて胸が苦しかったです(笑)。
藤本
“ソナチネ”ができたときと同じような気持ちになったんですよね。レコーディングのときは50代の、家族もちゃんと養って生活しているヒゲの生えたスタジオミュージシャンのようなイメージで弾きました。
津野
わかんねぇー!
藤本
伝わらないか……。
石野
ひかりさんはいろんな人格を持ててすごく羨ましいです(笑)。

09.曙

津野
この曲ではジャニーズのグループやジャニーズJr.の音楽から享受するような切なさや明るさのようなものを表現したくて。歌詞の内容は自然と今の自分たちとリンクしていくものになりましたね。バンドが新しく生まれ変わったとはいえ、今までと地続きの部分もあって。白黒ばかりつけずにとにかく続けて明日を迎えるという覚悟を持ちたいという気持ちですよね。すごく厳しいことを歌ってもいるんだけど、自分たち自身も勇気が湧くような曲になりました。
歌川
めちゃくちゃ好きな曲です。米咲がジャニーズJr.と言っていて「わかるー!」ってなったし、ちょっと切ないけど希望がある歌だなって思います。リズム的にはハネの塩梅がすごく難しくて。スタジオでみんなとどれくらいハネるか確認しながらレコーディングした記憶があります。
藤本
先に去年の秋のツアーで披露して、ツアー後にレコーディングしたんですよね。曲に自分たちが引っ張られていいムードでレコーディングできた手応えがあります。
石野
老若男女にとってのみんなの歌だと思います。それに尽きますね。

10.KILT OF MANTRA

津野
チームソングだと思います。まるで校歌みたいな。昔からバグパイプの音が好きで吹きたいと思っていたんですけど、習得するのがすごく難しい楽器らしくて。それでバグパイプの歴史が気になって調べていたら、それがヒントとなって生まれた曲なんですね。その昔、ハイランドの氏族間に争い事が起こって、弓矢を構えた敵にバグパイプを先頭にした部隊がいたと。先頭の人たちは弓に倒れてしまうんだけど、今度はうしろの兵士たちが倒れた仲間のバグパイプを拾って大きな音を鳴らしたらしいんです。で、バグパイプの音色には敵を威圧させる力もあったという話があって。そのエピソードにすごく感動して歌詞のモチーフになりました。
歌川
理子が加入する前、まだ3人で活動していたときに米咲が作った新曲たちの中で最後に書いてきてくれたのがこの曲なんです。もう、泣けますよね。あのとき私はこの曲を聴いてこれからもバンドをがんばろうと思いました。
藤本
津野さんがみんなにくれた赤い公園というエンブレムがこの曲なんだなと思います。自分が赤い公園のメンバーであることに誇りや自信を感じられる、津野さんから受け取ったプレゼントですね。
石野
私はこの曲を受け取って「生きることをがんばろう」って思いました。本当にお守りみたいな曲ですね。

11.yumeutsutsu

津野
イントロのギターの音、すごいですよね!?(笑)。この曲にはかなり素直に、お客さんも含めてみんなと一緒にどんどん大きな公園になっていきたいという願望を込めました。私たちのここからの夢はまずホールに始まり、ドームへとつながっているので。歌詞はその夢への招待状という感じですね。アルバムの中ではこの曲が未来に「つづく」という役割を果たしてると思いますね。
歌川
デモを受け取ったときに「このまま表現するしかない!」と思って、身体が勝手に動くままに「オラーッ!」というテンションでドラムを叩きました。
藤本
歌詞の中に〈予感を感じて五感を劈く〉というフレーズがあるんですけど、まさに私も自分の予感を信じながらレコーディングしました。アルバムの中でこの曲を最後に録ったんですね。みんなきっと「最後だし怒られてもいいや!」というモードで弾いて、歌ったと思います。
石野
普段のわたしは「自分には情熱や闘争心ってあるのかな?」って疑うことがあるんですね。でも、この曲を歌うときに一気に自分の中にある情熱や闘争心が湧いてきて。自分のすべてを吐き出すように歌いました。